予算執行にあたり、以下、何点かにつき意見・要望しました。
昨年一昨年と三位一体の改革の影響額について予算特別委員会において質問してきましたが、これまでは、一貫して、影響は無い。都区財調で補填されると言うのが区の答弁でした。
しかし、今回の予算において、三位一体の改革により区財政にマイナスの影響があることが初めて言明されました。
しかし、定率減税廃止などの税制改革による区財政、及び区民生活への明確な影響額も未だに示されていません。
今後は、これらの影響額が明確に示されると共に、区民生活に大きな影響を及ぼす施策への適切な対応を望みます。
介護保険が改正されます。
今回の改正により、これまでの、介護を必要とする高齢者をどのように支えるのかを主眼においた制度から、地域が、高齢者の自立を支えるために、予防の段階からどのように関っていくのか、長期的な展望にたった制度へと変わります。
改正後の、要支援者のケアプラン作成は、自治体の責任において作成されると位置づけられています。現段階で予測される要支援者のケアプラン作成が滞りなく行われる地域包括支援センターの体制整備が求められます。
今後は、高齢者に、介護区分に応じ定められたメニューを提供するのでは無く、区内各地域に在る社会資源を育て、最大限に活用していかなければなりません。
障害者自立支援法がスタートします。
障害者自立支援法が、単なる障害者の自己負担の制度化にならないよう、就労支援をはじめとした地域での生活を支えるために必要な施策が求められます。
耐震偽装問題やホテルの建築基準法違反など、建築行政への信頼に関る問題が相次いで発覚しました。建築行政のありかたについて今一度見直すと共に、国の制度改正を待つことなく、今、大田区に何が必要でありできることは何なのか、早急に対策を立て、区民からの建築確認業務への信頼に応えていかなければなりません。
区有施設における吹付けアスベスト調査が行われ、除去方針が示されました。今後の除去が、区民への健康被害を第一に、区民との十分なリスクコミュニケーションのもと、各種法令に従い適正に、そして、安心・安全に行われることを望みます。
東京都から移管され、現在区営住宅となっている一部の住宅から飛散性アスベストとして扱うひる石の使用されていることがわかりました。これにつきましても、飛散性アスベストとして処理をするという答弁をいただいておりますが、個々の住宅の状況を早急に把握し、当然のことながら法令を遵守した適正な処理を求めます。
一方で、法整備の遅れているアスベスト成形板の処理につきましては、全国に先駆け、産業廃棄物リサイクル法に基づく届出時に、石綿障害予防規則に基づいた調査書類の添付の義務付けを行うという答弁をいただいています。一日も早い実施と、答弁にもありましたチェック体制の確立を要望いたします。
吹付けアスベスト同様、アスベスト成形板の使用されている建築物については、当然のことながら、区有施設の解体・改修時には、リスクコミュニケーションのもと適正に処理されることを望みます。
今後、検討が始まる廃プラスティックの焼却ですが、既に、大田清掃工場において焼却が行われている状況は、いつどのような形で区民との合意形成がとられたのか不明瞭な点があります。
施策執行・方針変更に当たっては、区民への十分な情報提供や、理解・合意形成を得るための丁寧な説明が必要です。
子どもの世界においても、命を大切にする心が失われる風潮があります。
大田区としての「子ども像」をしっかりと持ち、学校が、家庭・地域と密接に結びつきながら、命を大切にする子ども。優しい子供を育んでいくことが必要です。
社会の変化に応じ、適宜、教育推進プランを見直していくことも今後は求められると考えます。
以上何点か意見・要望を申し述べ、賛成討論としました。