【6人の個性と表現展】と題されたパンフレットをいただき、美術鑑賞の好きな私は、二つ返事でOK下のですが、実際に内容を教えていただいて大変驚きました。
障害をもつ方たち6人の作品を鑑賞するのですが、鑑賞するのも障害者。それも、視覚障害者だったのです。
視覚に障害を持つ方たちと共に美術鑑賞する、美術作品を楽しむ、そして、心豊かなときを共有することを目的として活動している、3つのボランティアグループがガイドになり、鑑賞ツアーをしました。
私も弱視の友人と一緒に鑑賞しました。ガイドの方は、絵(今日の作品は、絵でした)の大きさから構図、色、画材、筆のタッチなど客観的に説明をしてくださいます。一般に、視覚障害者との美術鑑賞の際には、作品に触れられることも有るのだそうですが、今日は、美術館の希望で、作品に触れることなく、口頭による説明で鑑賞しました。
6人の作品に1時間30分かけて回りましたが、実際に鑑賞できたのは、各アーティストとも、2〜3作品程度。私自身、これほど時間をかけ、集中して鑑賞したのは初めて。
主観をいれずに、鑑賞の方法を強要しないなど、基本的な姿勢が有りながらも、ホーッというため息から伝わることや、作品(オブジェ)の周りを子供たちがぐるぐる回っていたというエピソードからイメージできることもあるのだそうです。
視覚障害者以外にも、肢体障害や知的障害を持つ方たちの鑑賞についても、視線を高くするための車椅子や、学芸員や周囲の方たちのちょっとした工夫や理解で出来ることを知りました。
見えない方との美術鑑賞が果たして可能なのかと不安に思いながら鑑賞をスタートしましたが、作品を目の前にして受ける印象や感動を共有できたのが、私にとって、作品から受ける感動に加えて得られた大きな感動でした。