大田区民センターで行われている福祉講座で、前々回に取り上げていた『*タウンモビリティー』の発想も、この『移動制約者』の移動自由の権利をどのように確保するかが基本にありました。
高齢者や障がい者、子どもをつれた人たちなど、移動に困難を抱える人は大勢います。高齢化社会の中、今後、こうした移動に困難を感じる人はますます増えていくでしょう。
この移動の制約の問題を単にインフラを整備しバリアフリーにすることで解決するのもひとつの方法です。これまでまちづくりの会で行ってきたバリアフリーチェックや商店街のはみ出し陳列の調査なども、こうしたバリアを取り除く視点で、移動の自由を確保する試みを行ってきました。一方で、『移送サービス』の拡充もまた、今後、ますますニーズが増えていくと予測される中で、欠かすことの出来ない課題です。
道路運送法80条1項により、白ナンバーが移送サービスを行うことは禁止されています。ただ、97年夏、当時の運輸省の「福祉目的で、実費程度で送迎を行う団体を取り締まることはしていない」という発言により、NPOやボランティアグループの移送は、現在も行われています。
こうした状況の中で、使い勝手の良い移送サービスを拡充するために、現状調査のためアンケートを行いました。結果と結果から見えてきた問題について、次回、報告します。