そのイトーヨーカ堂のオープンに際し、オープンの前日、プレオープンの日に、バリアフリー点検ということで、まちづくりの会が呼ばれ、店舗のなかを見てきた。
新しい建物は、広く、買い物スペースもゆったりととってあり、様々な点に配慮されている。
エレベーター、点字ブロック、誰でもトイレ・・・・
一つ一つはよいのだが、気になったのは、全体としての配慮がされていないこと。
・せっかく設置している案内板の下部を、その前に設置してある貸し出し用の車いすが遮っている。
・フロア案内が左右二つ並んでいるときに、一つはしたから1階2階3階〜と表示してあるのに対し、もうひとつは上から1階2階3階〜と表示してある。
・体の不自由な方やお年寄り、外国人向けに、助けの必要な場合押すようにと表示されている「ふれあい灯」に外国語表記がない。
・点字ブロックが外の道まで誘導されていない。
・テナントの表示とイトーヨーカ堂の表示とのデザインやバランスが全く取れていないため、施設案内表示(トイレなど)が見づらい。
など、デザインの統一など、あと一工夫と思われる取り組みが目立った。
各々のデザインだけで満足するのではなく、実際に出来上がった状態を想像して作り上げることの必要性を強く感じた。
一緒に回った友人は、デザイナーは目立つこと、個性的であることを考えるから仕方がないと言っていたけれど、そんな人ばかりではないですし、むしろ少数なのではないかと思う。
トータルコーディネーターを設置することで、これらの問題の多くは解決できるのにと思うと、非常に残念。
確かに、コーディネーターと一口で言ってもコストもかかることなので、企業も後回しになってしまうのだろう。
こうしたことにどれだけ手間と金をかけられるかどうかで、快適かそうでない店舗なのかが分かれていくのではないかと考える。