居住している状況で、アスベストを除去することは移転の手間や移転先の確保などから困難であることから、囲い込みが選択されました。アスベストセンターの事務局長とともに住宅課にヒアリングをおこなったところ、予定していた工法では、アスベストを飛散させてしまう恐れのあることがわかり、改善を申し入れました。
その結果、「幕天井」という工法が選択され改修が行われることになりました。
「幕天井」という工法を採用したのは、居住者や作業者がアスベストを吸い込むことの無いようにするためであり、工事の現場にアスベスト(ひる石)があるわけですから、工事に際しては
①アスベストの専門的な知識を持った「石綿作業主任者」を配置すること
②アスベストの講習を受けたものが工事に当たること
③アスベストについての正しい知識を住民に知らせるための説明を行うこと
④アスベスト囲い込み工事の書類を石綿障害予防規則に定められているとおり長期保存する
ことなどを確認しました。
区内にある都営住宅の中にもひる石を使用している住戸があることが東京都の調べで明らかになっています。また、この9月1日から石綿障害予防規則がかわり、対象が1%から0.1%を越えて含有するものへと広がったため、対象住戸が更に増える可能性もあります。
大田区には、同様にひる石を使用している都営住宅があります。
これらの住宅のひる石除去についても、今回の大田区の区営住宅同様の工法や対策が必要です。区内の都営住宅のひる石の囲い込み工事の際にも、同様の工法と、作業方法を大田区としてルール化するとともに、東京都に対し働きかけていく必要があります。
*翌日に続く