特別養護老人ホームでのIT機器等の使用についてどう考えるか

特別養護老人ホームに入所していらっしゃる方から、IT機器をしようしたいというご相談を受けました。

みなさんは、どのように考えますか?

ご本人の了解を得て状況を報告します。

==========================

特別養護老人ホームに入所している方から、会いたいという連絡を受け、お話しを伺いました。

発話ができず、文字盤でコミュニケーションを行っている方です。

PCや携帯電話、iPhone、iPadなどを使用したいが、施設では使わせてもらえない。
どうしたらよいか。

身体に麻痺があり、使える片方の一本の指を使って、キーボードをひとつひとつ押しながら、話してくださいました。

ひらがなの文字の羅列は、時に、内容を把握しにくく、何度も、確認しながら、聞きなおしながら、正確に、ご本人の気持ちを理解するように努めました。

うかがってから、お話しが終わるまでに、1時間以上かかりました。

ご本人のご要望の後、施設長と話したところ、IT機器を特に使用制限しているわけではないのだが、使用に係る対応が十分にとれないことが予測されたため、使用について許可してきていないということのようでした。

介護の中に、PCの使用方法やフリーズしてしまったり故障したりした場合の対応まで臨むことは、現実的ではありません。

誰が機器を選び、購入し、設置して使用できるようにするのか。
使用中の対応は、誰が行うのか。
使用するには、解決しなければならない問題がたくさんあります。

特に、この方の場合には、肢体に麻痺もあり、使用できる機種も限られることが予想されます。あるいは、適当な機種が見つからないかもしれません。

一方で、高齢化とIT化に伴い、こうした機器の使用についての要望は、今後も出てくるものと思います。

ボランティを募り、あるいは、組織して、特養にいても、インターネットで世界と、社会とつながる状況が作れたら良いのですが・・。

みなさんは、どのようにお考えになりますか?