「呑川の会」と東京都第二建設事務所との懇談会から〜東京都と大田区の河川管理のすき間をうめるために〜

 呑川の下流部分の耐震補強工事と上流部の河床整備工事などについて「呑川の会」と東京都第二建設事務所とで懇談会を行いました。

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 下流部分は地震の際の液状化を防ぐ為の地盤改良工事、および、上流域の緑化工事と仮称整備工事の説明を受けました。
 
 下流部は耐震化を目的に薬液を注入したり、セメントにより、河床部分を固める工事。
 上流部は、川の両岸に打ち込んだ鋼板だけで支えている護岸を両護岸をコンクリートにした河床部で支える計上に変える工事です。

【呑川を生物が生育できる環境にするために】

 特に上流部の工事については、河床が土であることから水草が生えていて、生き物が多く生育する地区であり、コンクリートの3面護岸にするのではなくなんとか生物が引き続き生育できるよう整備できないか、工事説明のたびに話し合いを重ねてきています。

 ウナギが観察されている場所で、コンクリートでは生育できないことから、呑み川の会として提案してきた結果、両岸に水草が生える部分を設けたり、川の中央部分に一段深くなる部分を設け小石を置くなどして生物の生育環境を確保する工夫をとっていただけるようになっています。
 
 今回、さらに、川面に一部頭を出す形で、自然石を配置することも検討していただけることになりました。

【呑み川沿いの緑化】
●街路樹
 呑川沿いの街路樹の整備も計画されています。
 これまで、同じ種類の樹木を植えていましたが、異なる樹種(たとえば、橋に来るたび別の樹種にするなど)を植えることで、季節ごとの変化も楽しめるのではないかといった提案もなされました。
 区と区民との懇談の場を設け区から東京都へ要望したいと提案すると、都としてもそれが好ましいということでした。

●フェンスにからまるツタの整備 
 池上本門寺付近は、川のフェンスにツタがからまっています。
 緑化という視点では好ましいのですが、一部は枯れており、また、ツタがフェンスを覆うように生えているため、川の両岸から川面を見ることができなくなっています。
 いったん整備した後の維持管理は、区の負担で行うことになっているため、ツタの植え替えなどの提案もしてく必要があると感じました。

【小池の湧水を呑川に導水できないか】

 これまで、区議会でも提案してきた小池の湧水の呑川への導水について、提案したところ、第二建設事務所では、小池の場所もご存知ありませんでした。
 区議会で、いくら提案しても、区がやる気にならなければ、東京都にその話さえ伝わっていないということです。
 周辺の湧水が小池に集まっていること。区は莫大な予算をかけ池を整備し水質浄化に取り組んだこと。その湧水を下水に流すのはもったいないのではないかということ。について説明し、主旨は理解していただきました。
 一度、「呑川の会」と「東京都」「大田区」一緒に小池から呑川までの想定できる導水ルートを歩いてみたいと思いました。

【東京都と大田区の河川管理のすき間をうめるために】

 大田区を流れる呑川ですが、「呑川の会」では、大田区のみならず、下水道局、環境局など東京都の様々な部局と懇談会を重ねてきています。
 懇談会を開催するたび、区・都を繋ぐ役割に市民活動が大きな位置を占めていることを実感します。
 私も、議会において、最後のひと押し・・の役割を担えればと思います。

  
なかのひと