大田区民への説明無し:多摩の下水汚泥受入れは大田区長の独自判断

 東京都多摩地区の下水汚泥焼却灰ですが、高濃度の放射能が測定されているため、これまで行ってきたセメント化できず保管場所が確保できなくなっています。

そこで、東京都下水道局は、多摩で発生する焼却灰を大田区城南島の南部スラッジプラントに持ち込み固化して中央防波堤埋め立て処分場に持ち込む考えを示し、南部スラッジプラントがあり、埋め立て終了後には、大田区の帰属になる可能性のある大田区に要望していました。

これまで、私は、重ねて、都市環境委員会において、大田区の考え方について確認するとともに、飛散の恐れのある焼却灰としての移動の安全確保について、説明を求めてきましたが、委員会において、なんら説明はありませんでした。
また、今回の議会において、自民党もこの件について言及しています。

しかし、昨日、大田区議会、第三回定例会最終日、最後の区長挨拶の中で、松原忠義大田区長は、安全確保について、議会に何ら説明なく受入れを表明しました。

言わば、区長の独断により、大田区に多摩の焼却灰受け入れ、固化、中央防波堤での埋め立て処分がスタートします。

10月7日の毎日新聞によれば、東京都下水道局は、10月12日、江東区議会特別委員会に説明に行っています。
大田区議会は、9月14日に東京都下水道局が大田区議会議長に提供した資料のコピーだけで、多摩の焼却灰を受け入れることになるのでしょうか。

早期に受け入れを表明した江東区長に比し、大田区長は慎重に対応と報道されていますが、大田区議会の中から見れば、回答を留保し、もったいをつけただけ。

まさに、大田区長の、そして、東京都下水道局の「大田区民軽視」「大田区議会軽視」です。

その後、委員会開催についての日程調整が現在行われていますが、単なる事後承諾の会議の場であれば許されません。